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- 10万円の海外ブランドベビーカーを半年で手放した3つのリアルな理由
- 「1人目育児あるある」の見栄買いがなぜ失敗するのか
- メルカリで価値が「半分以下」になった現実と売却の後悔
- 本当に必要だったものと、ベビーカー選びで後悔しないための考え方
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キラキラした理想と、10万円を差し出した「あの時の私」
妊娠8ヶ月のある夜、私はスマホを握りしめながら、ベビーカーのInstagram投稿を2時間ほど見続けていました。
石畳のヨーロッパっぽい街並みを、スタイリッシュなベビーカーで颯爽と歩くママたち。まるでそのまま雑誌の表紙になりそうな写真が、タイムラインに次々と流れてきます。
「私も、こんなふうに育児がしたい。」
妊娠中というのは、ある種の魔法がかかっている時期だと思います。リアルな育児の大変さを身体では知らないまま、理想だけが膨らんでいく。そして、その膨らんだ理想に「お金」というラベルを貼って正当化してしまう。
あの頃の私は、完全にそうでした。
「最高のものを使ってあげたい」という親心の罠
「1人目だから」という言葉は、消費行動を正当化する魔法の呪文です。
「1人目だから、いいものを使ってあげたい。」
「1人目だから、後悔したくない。」
「1人目だから、まだ余裕があるうちに。」
今思えば、この「1人目だから」という言葉の中身をよく見ると、子どものためではなく「自分が後悔したくない」という親のエゴが大半を占めていました。
赤ちゃんは、ベビーカーのブランドを知りません。シートのクッションが国産か輸入かも分かりません。ただ、快適かどうか・安心できるかどうか、それだけを感じています。
でも妊娠中の私には、そんな当たり前のことが見えていませんでした。
SNSで見た「海外ブランド×最新モデル」の魔力
決定打になったのは、フォロワー数万人のあるインフルエンサーママの投稿でした。
某ヨーロッパの老舗ブランドの最新モデル。艶やかなネイビーのフレーム、ふかふかのシート、折りたたむと驚くほどコンパクトになるという触れ込み。キャプションには「一生モノの買い物をした」と書いてありました。
画面の中の赤ちゃんは、まるでショーケースに飾られた宝物のように、そのベビーカーに座っていました。
「これだ。」
私はそのまま公式サイトに飛び、カラーを選び、カートに入れ、クレジットカード情報を入力しました。金額は税込み10万8,000円。購入確定ボタンを押す瞬間、指が少し震えたのを今でも覚えています。
【現実】10万円のベビーカーが「ただの粗大ゴミ」に変わった3つの瞬間
息子が生まれ、実際にベビーカーを使い始めたのは生後2ヶ月のことでした。まず玄関でベビーカーを広げた瞬間から、現実は容赦なく始まりました。
① 重すぎて階段が地獄:エレベーター探しで外出が嫌になる
そのベビーカーの重量は、約12kg。
公式サイトには確かに重量が書いてありました。でも「12kg」という数字が何を意味するか、私は体で分かっていませんでした。
初めて最寄り駅に向かった日のことは、今でも鮮明に覚えています。
改札前の階段を前に、私は完全に固まりました。息子を抱っこ紐に移し替え、片手でベビーカーを持ち上げようとした瞬間——まったく持ち上がりませんでした。
両手で持って、段差を1段ずつ上がる。ベビーカーのタイヤが階段のエッジに引っかかるたびに、全身に力が入る。息が上がる。汗が出る。息子はきょとんとした顔でこちらを見ている。
それ以来、外出のたびに私は「エレベーターがあるルート」を調べることに多くの時間を使うようになりました。外出するたびに「今日はエレベーター、どこ?」と確認する作業が、じわじわと外出意欲を削っていきました。
「外出が面倒」と感じるようになったのは、たぶんこの頃からです。
② 子どもの拒否:高級シートより、抱っこ紐の方がマシだった
息子は、そのベビーカーを嫌いました。
生後3〜4ヶ月ごろ、座らせるたびに泣いたり、全身で抵抗したりするようになりました。最初は「慣れれば大丈夫」と思っていましたが、2週間経っても3週間経っても、改善しませんでした。
抱っこ紐に入れると、すぐに落ち着きます。ベビーカーに乗せると、泣く。
この差が何を意味するのか、私にはよく分かりませんでした。シートの硬さなのか、角度なのか、視界の広さなのか。ただ結果として「息子はベビーカーより抱っこ紐が好き」という事実が積み重なっていきました。
10万円のシートには、息子の体に合わなかった何かがあったのかもしれません。あるいは単純に、ママの体温を感じられない乗り物が嫌だったのかもしれません。
いずれにせよ、私の手元には「子どもが乗りたがらない10万円のベビーカー」が残りました。
③ 玄関の占拠:日本の住宅事情を無視した「見栄」の代償
そのベビーカーを畳んだサイズは、「コンパクト」と書いてあったのに、実際に玄関に置くとそれなりの存在感がありました。
私が住んでいるのは、築20年の2LDKのマンション。玄関は決して広くありません。
折りたたんだベビーカーが玄関に立てかけてあるだけで、靴を履くスペースが半分になりました。宅配業者が来るたびにベビーカーをずらさなければならない。夫が帰宅するたびに「またここに置いてるの?」という空気が流れる。
「見栄を張った買い物」の代償は、毎日の玄関で可視化されていました。
あの段階でまだ私は認めたくありませんでした。「高かったから」「まだ使えるはずだから」という気持ちが、現実を直視させてくれませんでした。これを後でサンクコスト(埋没費用)の罠というのだと知りましたが、あの頃の私はただただ、毎日その巨大な塊と玄関で向き合っていました。
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メルカリで愕然。3ヶ月使っただけで価値は「半分以下」に
ベビーカーを使い始めてから約3ヶ月。私はついに「売ろう」と決意しました。
メルカリで同じ商品の相場を調べたのは、ある夜の12時ごろでした。息子が寝た後、スマホで「(商品名) メルカリ」と検索して……そのまましばらく画面を見つめて動けませんでした。
二束三文の相場を見て流した涙
同じモデル・同じカラー・状態「目立った傷なし」の出品価格は、4万円台から5万円台が相場でした。
私が購入したのは10万8,000円。
3ヶ月・数十回の使用で、価値は半分以下。つまり私は3ヶ月間で、約5〜6万円を「使用料」として支払ったことになります。
泣きました。
声を殺して、寝ている息子の隣で泣きました。お金のことで泣いたのは、大人になってから初めてかもしれません。
悔しかったのはお金のことだけではありませんでした。「最高のものを使ってあげたい」という気持ちを、こんな形で終わらせてしまった自分への情けなさ。息子のためだと思っていたのに、結局は自分の承認欲求のための買い物だったという気づき。そのすべてが、夜中の12時に一気に押し寄せてきました。
結局、4万5,000円で売れました。10万8,000円との差額は6万3,000円。
「新品」にこだわることの圧倒的なコスパの悪さ
この経験で気づいたことがあります。
ベビーカーは「消耗する期間が決まっている商品」です。
どんなに高価なものを買っても、子どもが歩けるようになれば使わなくなります。どんなに丁寧に使っても、使えば傷はつきます。「一生モノ」にはなりえない商品に、新品最高価格を払うことの意味を、私は身をもって学びました。
もし同じ予算があるなら、私はこう使います。
3万円の軽量ベビーカー(新品)を買い、残り7万円を子どもの将来のために積み立てる。あるいは、5万円の中古のいいベビーカーを買い、残り5万円で家族の体験や思い出に使う。
「新品の10万円」が与えてくれたものは、SNSで一瞬だけ「いいね」をもらえそうな満足感だけでした。
- 実際に持ち上げてみること:カタログの重量は「数字」に過ぎません。お店で必ず片手で持ち上げてみてください。
- 自宅の玄関サイズを測ること:折りたたみ時のサイズを必ず確認し、玄関に置いたイメージを具体的にすること。
- 子どもが乗り心地を確認できるなら確認すること:月齢が合えば、お店で実際に乗せてみるのが最善です。
- 「コンパクト・軽量」を最優先にすること:ワンオペの場合、重さは命取りです。スタイルより機能を選んでください。
【結論】私は「モノ」を買ったのではなく「安心感」を買い、失敗した
今になって冷静に振り返ると、あの10万円は「ベビーカー」の代金ではなかったと分かります。
「これだけのものを用意した私は、良いお母さんだ」という安心感。「最高のものを与えられる経済力がある」という自己証明。「SNSで見たあのキラキラした育児が、私にもできる」という幻想。
私が10万円で買ったのは、これらの「気持ち」でした。
そしてその気持ちは、最初の外出で階段に立ち尽くした瞬間に崩れ始め、息子がベビーカーを拒否した日に大きく揺らぎ、メルカリの相場を見た夜に完全に消えました。
本当に必要だったのは、高級車ではなく「将来への余裕」だった
6万円という損失は、私にとって授業料でした。高い授業料でしたが、確実に何かを教えてくれました。
子育てにおける「最高のもの」は、高価なグッズではありません。ママが笑顔でいられる余裕こそが、子どもにとっての「最高の環境」です。
6万円あれば、家事代行を5〜6回頼めました。疲れ果てた日に「今日だけはプロに任せよう」と思える回数が、6回増えていたはずです。
6万円あれば、子どもと一緒に旅行に1回行けました。息子が3歳になった今、一緒に見た景色はお金では買えない記憶になっています。
6万円あれば、育児の節目節目でかかる予想外の出費(保育園グッズ・医療費・習い事)のバッファになっていました。
「将来への余裕」——これが、あの時の私に本当に必要だったものです。
いいベビーカーを選んでほしい、と思っています。ただそれは「高いから良い」ではなく、「自分の生活環境に合っているから良い」という意味で。
重さ・折りたたみサイズ・子どもの乗り心地・玄関のスペース・エレベーターのない駅を使うかどうか。これらを全部クリアしたうえで「良い」と言える一台を選んでほしい。
私のように、10万円を6万円の後悔に変えないために。
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よくある質問(Q&A):ベビーカー選びの後悔をなくすために
Q. 高いベビーカーは本当に意味がないのですか?
A. 「高い=悪い」ではありません。問題は「自分の生活環境に合っているか」です。広い玄関・エレベーターが整った住環境・車移動が中心・パートナーも一緒に外出が多い——こうした条件が揃っているなら、高価なベビーカーの性能を活かせます。私の失敗は「自分の生活環境を棚に上げて買った」ことです。
Q. 軽量ベビーカーのデメリットはありますか?
A. 一般的に軽量タイプはシートのクッション性・サスペンション・走行安定性がハイエンドモデルより落ちる場合があります。ただし生後6ヶ月以降からの使用・近距離の外出・電車・バスでの移動が多い方には軽量タイプのメリットが大幅に上回ります。新生児期から使いたい場合は A型の軽量タイプを選ぶか、新生児期は抱っこ紐を活用する選択肢も有効です。
Q. ベビーカーは中古でも大丈夫ですか?
A. フレームに歪みや亀裂がないか・ベルトや安全装置が正常に機能するか・リコール対象製品でないかを確認すれば、中古でも十分使えます。特に状態の良い中古品は新品の半額以下で購入でき、使い終わったらまたメルカリに出せるため、実質的な出費を大幅に抑えられます。
Q. ベビーカーと抱っこ紐、どちらを優先して買うべきですか?
A. 新生児期〜生後4〜5ヶ月は抱っこ紐が活躍する場面が多いです。ベビーカーは生後2〜3ヶ月から使えますが、最初の数ヶ月は子どもが「乗らない」ケースも多い。予算が限られているなら、まず抱っこ紐を充実させ、ベビーカーは生後3〜4ヶ月の反応を見てから購入判断するのも賢い選択です。
Q. 「1人目だから良いものを」という気持ちは間違っているのですか?
A. 気持ちは間違っていません。子どもに良いものを与えたいという親心は自然で美しいものです。ただ「良いもの=高価なもの」という図式が罠です。子どもにとっての「良いもの」は、使いやすい道具を持ったママが笑顔でいられること。6万円の損失を出して学んだ私が言える、唯一確かなことです。
Q. 同じような後悔をしないためにどうすれば良いですか?
A. 育児グッズを買う前に「3つの問い」を自分に投げかけてください。①自分の住環境・生活動線に本当に合っているか、②子どもの月齢・性格・体格に合っているか、③その価格の差額を他に使ったら何ができるか。この3問を答えてから購入すると、「見栄買い」はほぼなくなります。
Q. メルカリでベビーカーを売るコツはありますか?
A. 写真は自然光の下で撮り、汚れを丁寧に拭いてから撮影するのが最重要です。説明文には「使用期間・理由・状態・付属品の有無・サイズ・重量」を詳しく書くと問い合わせが減り、スムーズに売れます。人気ブランドであれば購入後すぐに出品するほど高値がつきやすいため、「使わないな」と感じた時点ですぐ出すことをおすすめします。
Q. 2人目以降に同じベビーカーを使い回すことはできますか?
A. 安全基準を満たした状態であれば使い回しは可能です。ただし保管状態・フレームの劣化・シートの汚れなどを必ず確認してください。長期保管後は動作確認・折りたたみの動き・ベルトの状態チェックを必ず行いましょう。1人目で「生活に合ったベビーカー」を選んでいれば、2人目・3人目まで活躍してくれます。最初の選択が大切な理由がここにもあります。
まとめ|10万円の後悔が教えてくれたこと
私が伝えたいことは、「高いベビーカーを買うな」ではありません。
「自分の生活を正直に見て、それに合ったものを選べ」ということです。
SNSの写真は、その人の生活の「一番キラキラした瞬間」を切り取ったものです。石畳をスタイリッシュに歩く海外のママの日常と、2LDKのマンションでエレベーターを探しながらワンオペ育児をする私の日常は、まったく違う。
その違いを見ないまま「同じもの」を選ぶことが、私の失敗の本質でした。
あなたにとっての「最高のベビーカー」は、あなたの生活に合ったベビーカーです。
それが3万円の軽量タイプであっても、毎日快適に使えるなら、それが最高の選択です。
6万3,000円の損失と引き換えに学んだこの教訓が、誰かの「後悔しない買い物」につながれば、あの夜中に流した涙にも意味があったと思えます。
- 自宅の玄関のサイズを測り、折りたたみ後のベビーカーが置けるか確認した
- お店で実際に片手で持ち上げてみた(ワンオペなら特に重要)
- よく使う駅・商業施設にエレベーターがあるかを確認した
- 「この価格の差額を他に使ったら何ができるか」を具体的に考えた
- 子どもの月齢に合った乗り心地かをお店で確認した
- SNSの写真ではなく、自分の実際の生活動線を基準に選んだ
- 中古・レンタルという選択肢も検討した
最終更新日:2026年4月|この記事はPR(広告)を含みます。
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